仙台「原爆と人間展」

今年(2021年)7月、3年生の川﨑あすかさんが仙台の被爆者(被爆当時は広島在住)木村緋紗子さんの記憶を描いた原爆の絵を持って仙台へ行きました。

この原爆の絵は、昨年(2020年)8月の広島国際会議場での原爆の絵画展に木村さんが来場された際に、木村さんから依頼されて制作することになりました。原爆の絵の制作では対面での打合せが必要になりますが、木村さんが遠方にお住まいということと、新型コロナの感染拡大により移動が難しいということもあり、最初に対面での打ち合わせを行った後はリモートで打合せを重ねながら制作を行いました。

まず、昨年10月に木村さんが広島に来られ、被爆体験をお聞きし、描く場面についての打合せを行うことができました。その後は、パソコンの画面越しではありますがzoomを使った打合せを重ね、メールや電話でのやり取りも重ね、約8ヶ月かけて何とか完成させることができました。

そうして完成した絵は木村さんが証言活動に使われるため、また、今年7月の仙台福祉プラザでの「原爆と人間展」に展示するために仙台へお持ちしました。木村さんはそこで初めて実物の原爆の絵をご覧になりましたが、当時のお祖父様やお父様への想いが溢れていらっしゃる様子でした。

「原爆と人間展」では、仙台の多くの方に原爆の絵をご覧いただくことができました。また、「原爆と人間展」のプレイベントでは、木村さんと川﨑さんのトークセッションや、橋本先生による原爆の絵の講演も行いました。広島から遠く離れた仙台の地で、ヒロシマや原爆について知っていただける機会となりました。今後も木村さんの証言にこの絵が使われていくことをとても嬉しく思います。

美術科

「幽霊になった祖父」 油彩画(F15号)2021年完成 / 被爆体験証言者:木村 緋紗子/制作者:川﨑 あすか(基町高校73回生)

 

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