創造表現コースの取り組みや授業、美術部の活動の様子を紹介します。
8月に、美術部の取り組みとして「夏休みコンクール」を開催しました。長期休暇の時間を有効に使い、生徒一人一人が自分の得意分野を活かせるような制作の機会を設けるため、美術部役員によって企画されました。 このたびのテーマは「夏」です。コンクールには6点の作品が応募され、美術科教員による審査のもと、そのうち1点が最優秀賞作品、1点が優秀賞作品として選ばれました。10月に予定している美術部部会で表彰式を行い、受賞生徒には、2年生 笹尾文愛さんがザインした表彰状が手渡されます。 このたび応募作品を生徒コメントとともに公開いたします。また、受賞作品には審査コメントをつけています。ぜひご覧ください。
生徒コメント 涼しさを感じるようにカゴやビニール素材を使用したバッグを制作しました。中の巾着を入れ替えたり、持ち手と肩ひもを付け替えたりすることで、普段使いから浴衣にまで合わせることができます。
審査コメント 夏らしく涼しげな見た目となるよう素材に工夫を凝らしたバッグです。中の巾着をはじめ底のカゴ部分や革ひもによる縫い目など、すべてが手作業であり、こだわりをもって非常に美しく仕上げられています。また機能性においても、場合に応じて巾着やひもの付け替えが可能であることなど、使う側の気持ちを汲み取ったデザインとなっています。 制作者の技術力や見た目の美しさ、デザイン性の高さをふまえて、最優秀賞にふさわしい作品です。
生徒コメント サイコパスくんというキャラクターの夏休みの日常を描いた、ギャグアニメの短編集です。エンドロールまでご覧ください。
審査コメント
制作者の得意分野であるアニメーションによる作品です。キャラクターの声はクラスメイトに協力してもらいながら、自分で脚本・作画・編集を行っています。少しゆるめな性格のキャラクターと小気味よいテンポによって、見る人を楽しい気持ちにさせてくれます。 与えられたテーマと自分の得意分野をうまく組み合わせ、自分にしかできない表現を追求しているところが評価のポイントです。今後の作品に期待しています。
生徒コメント 日ごろから、「こぐまくんと一緒に生活できるとしたら、どんなことをしよう」と想像していたので、それを絵本で表現しました。
審査コメント 最後のページから察すると、主人公の大切なぬいぐるみとの思い出でしょうか。パステルカラーで描かれた可愛らしい絵柄によって、幼少期のほのぼのとした様子を表現しています。この作品のメインである絵日記の内容について、くまさんとの関係性をより深く描くためにもう少しストーリー性を加えるとよいでしょう。
※絵本の内容はこちらからご覧いただけます。(画像をクリックしてください。)
生徒コメント エマは去年つくった絵本の女の子、ベスは陶芸の授業でつくった女の子です。色の数を限定して、ミッフィーのようなデザイン的なイメージになるようにしました。
審査コメント 絵柄や色の組み合わせがとても可愛い作品です。キャラクターが移動したり、ピカッと光ったりと、表現が難しい場面も構図を工夫して描けているので、ページごとに変化があり、色数が限定されていても読む側を飽きさせません。背景との関係で文字が読みづらい箇所があるのでそこは工夫が必要でしょう。
生徒コメント 夏のじっとりとした蒸し暑さと、シュウマイをせいろで蒸している熱さが似ていると感じ、この2つを組み合わせた作品を制作しました。
審査コメント 夏の蒸し暑さと、シュウマイを蒸している熱さを組み合わせるという発想がとても面白いです。キャラクターには汗が流れ、蒸し器の蓋には水滴が滴っていて、このような細かい表現をすることで、より暑さが伝わってきます。 裁断、接着の仕方や粘土の形に粗さが目立つので、細部まで丁寧に作り込むと良いでしょう。
生徒コメント 夏に咲く花や、夏の植物を描きました。夕暮れの時間帯を表現するために、アクリルで水彩風に塗りました。
審査コメント 夏の夕暮れを感じさせる色合いがとても美しい作品です。アクリル絵の具を水で薄めて、水彩画のように描いたのが良い効果を生み出しています。 色や描き方にまとまりがあるのですが、その分、少し単調に見えてしまっていますので、色や描き方に強弱感を入れても良いでしょう。
ペンや水彩を使って、夏をイメージしたイラストを描きました。