原爆の紙芝居(動画版)を公開しました

この度、被爆者の木村十七吉さんからの求めに応じて、創造表現コース21期生(基町高校73回生)の岡本実記さんが原爆の紙芝居の制作を行いました。
ここでは動画として公開いたします。親しみやすいイラストで当時のことを伝える紙芝居です。ぜひご覧ください。

原爆の紙芝居「消えない記憶」
証言:木村 十七吉  文・絵(朗読):岡本 実記(創造表現21期生)
動画再生時間:約8分

(※画像をクリックすると、YouTubeへ移動します。)

【物語の概要】
昭和20年当時、母は45歳、私が8歳、弟は5歳でした。この3人が紙芝居の中心となっています。
8月6日、原爆が投下された8時15分、お寺の境内で遊んでいた私(木村さん)と弟が、倒壊した我が家の下敷きになっていた母親を助け出し、3人で襲ってくる火と煙とのすき間を無我夢中で通り抜け懸命に逃げて行きました。途中では怪我や火傷した人々、川に入る人、水を求める人、痛い痛いと大声を出しながらさまよっている人がたくさんいました。私達3人は何とか安全な場所にたどり着くことができました。

【制作者のコメント】
「原爆の絵」よりも柔らかいタッチのイラストで、大人だけでなく、子どもでも親しみやすい紙芝居を目指して制作しました。制作途中には文章やイラストなどを何度も木村さんに電話をして打合せをして、修正を繰り返して約1年かけて完成させることができました。
一番苦労したことは登場人物たちの表情です。木村さんは当時8歳だったとお聞きしていたので、8歳ぐらいの子は頭蓋骨を見たら泣いてしまうだろうけど自分の家族を見つけるためなら怖くても泣かずに一生懸命探すのではないだろうか、我が子を探すお母さんの表情はどんな感じだろう、とそれぞれの登場人物の立場になりながら考えました。
被爆体験を残すお手伝いができて良かったです。

【証言者さんのコメント】
完成までの約1年余りの間、岡本さんと何度か電話やFAXで下書き等の修正をし、大変素晴らしい紙芝居を制作いただきました。
原爆から今年77年の歳月を経過しましたが、悲惨な体験を改めて思い出しました。77年が経過した今日、記憶の薄れたところもありましたが、岡本さんは私からの聴き取りを素早く絵に表現してくれ、立派な紙芝居を制作してくれました。

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