【修了作品展オンライン】展示作品を公開します(美術部講座ほか/1・2年生)

この一年間、例年通りにはいかないこともありましたが、授業や部活動では真剣に作品制作に取り組み、生徒それぞれが成長することができたと思います。生徒のこの一年間の集大成をより多くの人に見ていただけるよう、作品展示の様子と展示作品をご紹介したいと思います。
分野ごとに全体写真を掲載し、解説を添えています。ぜひクリックしてみてください。
私たちの作品が、少しでもみなさんを元気付けることができると嬉しいです。

創造表現2年 古川

日本画講座

日本画は岩絵具、水干絵の具、胡粉などの天然絵の具を接着剤の役割である膠(にかわ)で溶かし、描く技法が用いられています。
今回の長期講座のテーマは動物です。生徒それぞれが描きたい動物を先生と相談して決定して描きました。
日本画ならではの技法を生かし、胡粉で一部を盛り上げ、マチエールを作ったり、他の絵の具と混ぜ、様々な色を表現しました。最後に金箔または銀箔をまき、一部を強調させたり、絵の雰囲気や絵の中での動きを出しました。
今回の作品制作で学んだことは、画面の凸凹を作って絵肌を作ったり、絵の具の発色に気をつけることです。長期講座で学んだことを生かし、これからの作品制作も頑張りたいです。

創造表現1年 小澤

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箔講座(日本画)

私たちは、普段あまり触れることの出来ない金箔を使って制作しました。1ミリ以下という薄さの金箔を貼るのは非常に難しい作業でした。少しの風でもめくれたり、形が崩れたりしまうため、全員息を潜めて集中して貼りました。綺麗に貼ることができた時は、とても達成感がありました。
その後、水干(すいひ)絵の具という日本画用の顔料を使って、絵を描きました。金箔の上にも映えるようなモチーフを選び、色を慎重に選んで塗っていきました。金箔を貼ることの難しさや、繊細な美しさを改めて知ることができました。

創造表現2年 武原

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油絵人物画講座

この講座では、F10号のキャンバスに人物をモチーフにした作品を制作しました。今回私は講座で一緒になった友人をお互いのモチーフに選び、描き合いました。身体の中でモチーフにするところは顔のみに限らず、腰、うなじ等さまざまな部位をモチーフに選んでいます。モチーフにした人物の特徴、雰囲気を表現することはとても難しく、目頭、目尻の角度、身体の曲線、うごき、髪の毛の流れ方など、細かい部分でその人の雰囲気や似ているか否かが変わっていきます。モチーフにした人を表現しようと工夫や奮闘した痕を感じてみてください。

創造表現1年 山下

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透明水彩画講座

この講座では、高級水彩専用紙アルシュに透明水彩絵の具で水彩画を描きました。アルシュは普通の画用紙と違い、丈夫なので、幅広い表現が可能になります。マスキングインクやマスキングテープを使い、紙の白を生かした描法やにじみ、ぼかしを生かした描法、スパッタリングやスタンピングなどを学び、3週間という制作期間で伸び伸びと自由に作品を制作できました。
また、題材は自由で絵画からイラストレーション、仲間と協力してひとつの作品を完成させたりなど個々の創造力、創作意欲を掻き立てる内容でした。

創造表現1年 宮本

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CG講座(キャラクターデザイン)

CG講座では、Adobe“Illustrator”というアプリケーションを使って、広島市消防局のマスコットキャラクターを制作しました。慣れないペンタブレットやマウスを駆使してシンプルに描くところが難しかったです。また、アプリケーションの使用方法もとても高度なものであり、何度も先生に教えていただきながら、取り組みました。
この講座では、イラストを描く方法やIllustratorのアプリケーションの使い方、パソコンの使い方を学びました。

創造表現1年 神谷

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立体造形講座

立体造形講座では、動物・植物をテーマに制作を行いました。陶芸粘土、木、樹脂粘土、発泡スチロールなど、様々な材料の中から好みのものを用いて作品を作りました。彫刻刀や鑿(のみ)、電動のこぎりなど、色々な道具の扱い方を知ることができました。また、この講座では、彫刻や陶芸など幅広い分野の制作が行えるため、同級生や先輩方とお互いに影響し合える良い機会となりました。
今回学んだ知識や技法を、これからの作品制作でも生かしていきたいと思います。

創造表現1年 斎藤

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七宝講座

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七宝焼きとは、金属などにガラス質の釉薬(ゆうやく)を800℃ほどの高温で焼きつけて装飾する技法のことです。
今回は、銅板を使い銀線を用いた「有線七宝」という方法で七宝焼きを作りました。図案を考えるのに悩みましたが、高さ1㎜の銀線を図案通りに立てていく作業や、温度を見ながら作品を何度も電気炉に入れて焼く作業も大変でした。根気のいる制作で上手くいかなかったこともありますが、他ではなかなかできない体験ができて楽しかったです。

創造表現2年 岡本

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CG講座(3Dプリンター)

自分がデザインしたモデルを、Tinkercadという3Dデザインソフトを使って立体物にします。今回の講座ではスマホスタンドの制作に取り組みました。ただの球体やリング、直方体などを重ね合わせることで、意外な形が出来上がるので、どのように組み合わせれば、効果的なデザインになるか考えながら制作しました。
さらに、ただ面白いデザインというだけでなく、実用的なものとして、スマホが立つ角度にも注意しながら、デザインしていきました。パソコン画面の中のデザインと、実物にした時の差異についても考慮しながら、計画的に制作するのは苦労しました。しかし、3Dプリンターを扱った制作はとても新鮮であまりない機会なので、貴重な体験だと思いました。また機会があれば、さらに大きな立体物をつくってみたいです。

創造表現2年 長沖

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ミニチュア講座

ミニチュア講座では、1ヶ月の制作期間を通してそれぞれが表現したい世界を小さく形に起こしました。ミニチュアの制作では、作品の世界観を具体的にすることが大切で、自分がつくる作品のテーマやそこに住む人たちの設定を細かく決めることで、制作する際に、使用する色や素材、作る小物の雰囲気が決まります。小さく細かく作るので、1㎜単位での正確な作業やミニチュア専用の道具や材料がないため、身の回りのものを工夫して活用することが求められます。
この作品制作を通して、自分の思いを形にする表現力や繊細な作業を効率よく進める計画性を身につけることができました。

創造表現1年 サンガー

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ステンシル講座

ステンシルとは、型となるプレートに文字や模様を切り抜き、これを紙や布、木の板などの上に乗せて、色を刷り込む型染めの技法のことです。
講座では、各々が自分で柄を考えて型を切り抜き、布のカバン、巾着、洋服などに刷って作品を制作しました。ステンシルは1つの型でも、色や位置を変えて刷るなど工夫をすることで複雑なデザインを作ることができます。色を乗せる際には、小さく切ったスポンジを使用し、インクをつけました。ムラにならないように何度も着色したり、布に乗せたステンシルプレートがずれないように固定しながら行ったりと、単純ながらも大変な作業でしたが、とてもやりがいを感じることができ、楽しかったです。

創造表現1年 藤本

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陶芸講座

粘土を紐状に伸ばし、積み上げていくことで形を作る「紐作り」、また、粘土を指先で伸ばしながら形を整える「手びねり」という2つの技法を使いました。
茶碗や皿、花瓶などそれぞれが作りたいものを決め、どのような道具や技法を使うかを考え作品制作をします。成形から釉薬(ゆうやく)をかけるところまで自分たちで行うことで、陶芸の基本的な作業の流れを学ぶことができました。

創造表現1年 佐藤

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プロフェッショナル人材活用講座(木彫)

この講座は、尾道市立大学からお招きした、彫刻家の秋山隆先生の指導の下、開催された講座です。2日間という短い制作期間の中で動物の頭部をテーマに木彫を行いました。事前に各自で描いた下絵を基に、大まかな形をのこぎりで切ってつくり出した後、ノミや丸刀で細部を掘り出していきました。その動物らしさを出すために骨格を考えて切る角度や掘る深さを変える必要があり、立体的な物の捉え方を身につけることができました。平面に絵を描くだけでは発見できない、新たな知識が身につけられたと思います。

創造表現1年 田邊

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原爆の絵実行委員会

原爆の絵画展実行委員会は、2020年12月に広島国際会議場で開催予定だった原爆の絵画展のポスター・フライヤーをデザイン制作ソフトのIllustratorや画像編集ソフトのPhotoshopを用いて制作しました。原爆の絵画展をたくさんの人に見てもらえるように、特に構図や色味にこだわりました。また、載せる絵もポスター・フライヤーの雰囲気に合わせて厳選し、見やすい広告を作るために文字の位置や大きさを何度も調整しました。

創造表現1年 中嶋

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原爆の紙芝居

被爆ろう者・田中正夫さんからの依頼を受け、紙芝居の制作を行いました。創造表現コース2年生の有志生徒2名がボランティアで文章作りとイラスト制作を分担して行い、今年3月に完成しました。幼い頃に被爆され家族も名前も失い、深い悲しみとともに大変な状況の中で生きてこられた田中さんの姿を、年齢を問わず多くの方に伝える事ができるよう、絵柄や言葉選びに工夫をしながら取り組みました。

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コンクール出品

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作品紹介ページ作成:美術部役員
撮影・編集 : 創造表現2年 古川 七海・郷原 綾乃・武原 明歩・水越 咲貴・吉田 向日葵

★これまでの動画は以下の「令和2年度修了作品展 オンライン公開特設webページ」からご覧いただけます。

※今年度の修了作品展は一般公開は行っていませんが、随時、「修了作品展オンライン」として写真や動画で作品をご紹介しています。
作品展に関する記事は以下の特設ページにまとめていますので、ぜひ覧ください。
令和2年度修了作品展 オンライン公開特設webページ

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