【美術部レポート】前期専門講座(長期)を行いました

美術部では生徒が幅広い分野での作品制作に取り組むことができるよう、年に2回の専門講座を開講しています。先日、その第一回目である前期専門講座を行いました。講座は短期講座と長期講座とがあり、生徒はそれぞれ関心のある講座を自由に選んで受講することができます。
この記事では長期講座についてご紹介します。今回の長期講座の制作期間は3週間ほどで、期間中に分散登校などありましたが、じっくりと制作に取り組むことができました。

◆CG講座(フォトショップ基礎講座)
この講座の主な活動内容は、「Adobe Photoshop(フォトショップ)」というペイント系ソフトを使って絵を描くことです。自分で選んだ詩(詞)にあった世界観を表現することが今回のテーマであり、制作ではペンタブレットを用いて、フォトショップの機能を使い分けながら描画を行っていきました。限られた期間の中でより高いクオリティーに仕上げるためには、時間配分を意識しながら、いろいろな機能を使うことで慣れることが大切だと学びました。

創造表現2年 益田

◆彫塑造形講座
彫塑造形講座では、水粘土を用いて「生物」をテーマに塑造・造形しながら、自分のコンセプトをしっかりと形に繋げていくことを学びました。生き物から着想を得たのち、粘土で自由に制作し、大きくて迫力のある作品ができました。また、立体作品のもつ雰囲気や表情にふれることができました。

創造表現1年 廣中・永井

◆人物デッサン講座
人物デッサン講座では人体の基本的な構造を学ぶため、モデルを見ながらデッサンを行いました。最初は短い時間で素早く描写する方法であるクロッキーから始め、片足に体重をかけているといった印象が簡潔な描写でも感じられるようしっかりと観察して描きました。その後、椅子に座るモデルを見ながら時間をかけて本格的なデッサンの制作を行いました。衣服の下にある目に見えない体の構造が伝わるように、意識しながら制作しました。

創造表現1年 安宅・松藤

◆日本画講座
長期専門講座の日本画では「蝶」をテーマに制作をしました。
日本画は、岩絵具や水干絵具などを使用し和紙に描きますが、ただ色を重ねていくだけでなく、立体感や質感をより引き出すために、絵具を盛り上げた後、フォークや竹串を用いて凹凸のある複雑な表現を作り出すことができます。初めて使用する日本画の画材は、とても新鮮で刺激になりました。
制作の最後には、砂子という技法を用いて、金箔を粉にして画面にまくことで、それぞれの世界観や雰囲気がより引き出された作品に仕上げることができました。

 

創造表現1年 山村

◆写実絵画講座
今回は題材に「水」を選んで、細密に描写をしていきました。使用する画材の規定はなかったため、色鉛筆と、色ののりやすいケント紙を使用しました。水面は赤系で、水中は青系で描き、統一感を出すため全体に紫色を入れています。
色を重ねるほど濁っていくので、影の部分は混色をし、光の部分は単色で描くように注意を払いながら仕上げていきました。色鉛筆は筆よりも濃淡の力加減がしやすく、タッチによっても見え方が変化するので、面白かったです。

創造表現2年 住吉

◆鉛筆細密画講座
板にジェッソの下地を施し、鉛筆で細密画を描きました。写真を模写するのではなく、実際にモチーフを観察しながら制作することでリアリティを求めました。背景にシルクスクリーンの技法を使い、写真のイメージを出力しました。普段のデッサンとは違い、作品として仕上げるために構図や背景の構成をよく考えながら制作しました。

 

創造表現2年 山口

◆ミニチュア講座
ミニチュア講座では、粘土や木材、厚紙などを用いて、ミニチュアの部屋や家具、小物、建物を制作します。作品に込められた世界観や、精巧に作られた小物で、見る側にも楽しんでもらえるよう工夫しています。精密な作業の積み重ねが必要になるため、接着剤を使うときや、ピンセットで小物を並べるときなど、集中力が必要ですが、小物が一つずつ完成していくと大きな達成感を得ることができます。仲間と切磋琢磨しながら、自身の想像力の発達や精密な技術の向上につながりました。

創造表現1年 木村

◆工芸講座
今回の工芸講座では、ステンドグラス、染色、陶芸の制作を行いました。
ステンドグラスではテラリウムを制作しました。色ガラスは使用せず、透明ガラスのみで作られており、ステンドグラスの基本的な作り方を学びました。また、染色では玉ねぎの皮を使った玉ねぎ染めを行いました。ビー玉で布をつつんだまま染めることで柄をつけたり、豆乳で絵を描いて部分的に濃く染めたりと、様々な技法で制作しました。陶芸ではお茶碗と、各自作りたいものを自由に制作しました。ろくろを勢いよく回し、削ることで、左右対称のきれいな茶碗を作ることができました。

  
(※左から、ステンドグラス、染色、陶芸の様子)

創造表現3年 多賀

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